17年12月/皆さんのご支援に感謝

雨やミゾレに打たれながら、暗渠作業に頑張っています。 【 PDF版 】

ポンコツバックホーも頑張っています。 半世紀前に作られたクズ鉄になる直前の我が家の愛車。 整備に出せば100万を超えます。でも、購入額が27万円の代物 作業と修理の時間が毎日ほぼ同じ、自分で直すしかないのです。
ポンコツバックホーも頑張っています。
半世紀前に作られたクズ鉄になる直前の我が家の愛車。
整備に出せば100万を超えます。でも、購入額が27万円の代物
作業と修理の時間が毎日ほぼ同じ、自分で直すしかないのです。

例年だと、庭の家庭菜園に8下旬大根など秋野菜の種を蒔くと、始めはほぼ毎日その後も週に一度は水掛を行わないと育ちません。
でも、今年は一度の水掛もなく野菜が育ったという雨が多い年でした。

この悪天候で、田圃がぬかるみ収穫作業中にコンバインが泥に埋まり大騒動した人も多いでした。

また、雨で作業が出来る日が少なく我が家の収穫作業の終了は、10月末となりました。こんな「秋の陣」の長期戦は初経験でした。でもお陰さまで、コンバインの沈車は免れました。それは、排水促進するため、田圃に10メートル毎に深さ1㍍の溝を掘り、一番下に穴の開いたパイプを埋め、モミガラで埋め戻す「暗渠」の効果です。

暗渠の敷設は、手間も費用も膨大ですが、我が家のような、かっての湖底を田圃に使っている海抜ゼロ㍍以下の低湿地では、その威力は絶大です。

今年も、毎年、年の最後の作業に当たる「暗渠」敷設工事の時期を迎え、掘削するためのバックホーをリース屋さんで探したが、どこにも空きがありません。
仕方なく、数年前に予備用にヤフオクで手に入れたボロ機を持ち出すことにしました。ちなみにこのクラスのバックホーの新車は300~500万円と高額です。10年前頃までは、この程度の機械は3万から5万円の屑鉄評価でしたが、近年は中古機械の東南アジア向け輸出が盛んになり、当時からすると10倍くらい値上がりし27万円と奮発しました。

新型ならエアコンや暖房完備のキャビン付きですが、50年前のボロ機はオープンカー。ミゾレに打たれ寒さに震えながら、時々発生するエンジンや油圧系統の不調修理に成功する度に、その快感を愉しみながら、そしてまた、積雪までに完成させようと焦っています。

 

感謝! 皆さんのご支援のお陰で今年も納得できるお米作りができました。

関東からブナ植え参加の美女 今年はブナ植え25年の節目の年。 前日からロッヂに遠路お越し下さった皆さんと愉しく交歓できました。
関東からブナ植え参加の美女
今年はブナ植え25年の節目の年。
前日からロッヂに遠路お越し下さった皆さんと愉しく交歓できました。

今年は、久しぶりに新米の値段が上がっているようです。大きな原因は、全国的な大雨、長雨で、作況指数では3%程度の減収でしたが、収穫後に乾燥、モミスリをしてみると、くず米が多くて、収量が意外に少なく、作況指数とのずれが出たのではないかと思われます。

しかし、米価が上がったとはいっても、10年前に比べると一般栽培のお米は、半値に近く下がり、それが今年は10%程度値を戻したに過ぎません。
このため、昔のように、経営していれば、日本の米農家はほとんど赤字なのが現状です。

そこで、数百万から一千万円余り必要な、耐用年数が平均10年程度の農機具を、20年、30年と使い続けるなどの工夫で、何とか生活しています。だから農機具業界もピンチです。

ここまでは、まっとうな経営努力の範ちゅうですが、その次は、各種の農業補助金に頼らざるを得なくなり、その結果、年々若者が心のゆとりや活力を失ってきています。
それよりも、もっと困ったことは、効果的なコスト低減策として、単位面積当たりの収穫量を増やすことに励む農家が増えてきました。中でも専業農家ほどこの面に力を注ぎます。

この収穫量の増やし方は、稲を栄養豊富にする。このために化学肥料を沢山施す。そうすると病気や害虫が増えるので、農薬をさらに沢山散布する。
このような、味などの品質や環境に配慮しない栽培が増えてきているのです。

また、最近、多くの消費者が、美味しく、安全で、環境にも配慮した心を籠めて作られたお米などの「無形の価値」を評価する方が少なくなり、マーケットは「安い」ものを常に要求する風潮が、リーマンショック以降の景気後退と共に急激に増えてきた背景もあります。

25年目のブナ植えは見事な快晴。 25周年を多くの参加者と共に、天が祝いました。雨ばかり続く10月11月。 でも、文化の日だけが今年珍しい小春日和。 まさに天が祝ってくれたのでしょう。
25年目のブナ植えは見事な快晴。
25周年を多くの参加者と共に、天が祝いました。雨ばかり続く10月11月。
でも、文化の日だけが今年珍しい小春日和。
まさに天が祝ってくれたのでしょう。

我が農舎も、これらの風潮の影響を一部は受けていますが、それでも、応援下さる消費者の皆さんに支えられ、無農薬で化学肥料を使わない栽培などが続けられております。

ところで、どのような産業の商品であっても(サービスであっても)「消費者が買わない物」「評価しない物」は、作られません。

自然・地球を守るのも、安心できるお米が作られるのも、作りたい人がいても成立しません。
出発点は、社会の方々の価値観、それに由来するエシカル(ethical)な消費行動と支えです。 買って頂くことが大の支援です。

我が農舎は、今年も、皆さんのお陰で無事納得できるお米作りを終えることが出来ました。本当にありがとうございました。年末に当りあらためて御礼申し上げます。
どうぞご家族の皆様お揃いで、健康で佳いお年をお迎えください。