17年10月/ロッヂ大盛況
心痛の多い年でしたが、無事収穫の秋を迎えました。 【 PDF版 】
例年だと、田植えを終え5、6日経つと、幼い苗は土中で新しい根をグングン出して「活着」し、勢いよく成長を始めます。
田植え後間のない苗が十分活着していない間に、除草機を掛けたり、カモを放すと苗が傷んだり、消えてしまったりするので、この活着の見定めは有機栽培ではとても大事です。
ところで、今年は5月末から6月一杯の期間が超低温で、植えた苗はいつまでも根が伸びず、ふらふらしていて除草機が掛けられない。また、除草の助っ人であるマガモの放鳥も遅らせましたが、それでも、苗が傷むので、放鳥の一時中断のためマガモを囲い込むなど、苗の成長を待たねばなりませんでした。
しかし、その間に雑草は元気に成長し、パートの女性の皆さんの応援で手取り除草を何度も行いました。でも、最近の人手不足で、作業は後手後手に回り、散々でした。
除草の助っ人にカモを放すようになった数年前からは、除草労力が以前の数分の一になっていましたが、今年は昨年より延べ300人以上もの多くの人手が必要でした。
でも、天候はその後予想以上の好天が7月8月と続き、お陰さまで、人手や経費は大幅に増えましたが、稲の生育は回復し、例年より稲刈りは1週間余り遅くなったものの嬉しい収穫の秋を迎えさせて頂きました。先ずはその新米をご賞味下さい。
無料の逗留空間・我がロッヂは9月も大盛況
消費者の皆さんに気軽に使って頂ける逗留空間・我がロッヂ。今年は9月も大盛況でした。
ご夫婦やご家族でお越し下さる方が多いのですが、今回は定員オーバーで、一部近くにある村のホテルにも分宿いただいて、夜の懇親会や朝食は我がロッヂに全員集合して愉しんで頂くことになった名古屋の共同購入グループのご一行さんもありました。
このグループは、隔年に我が農舎が行っている夏の「白神山地のブナツアーと田んぼ公開」にご参加のご希望だったのですが、人数が多いので、別の日に受け入れることになり、日程調整の結果2ヶ月後の今回の9月になったわけです。
この他9月の訪問者は、夫婦連れがほとんどでした。
ところで我が農舎の無料の逗留空間であるロッヂは、お米をご利用下さる方々が日頃食べているお米の素性を具体的に知って頂くことが大切だという思いで開設しました。
お米の素性は、インターネットのホームページやパンフレットの商品説明などでもお伝えできますが、生産現場を実際見ていただき、生産者と交流することで、直に生産姿勢を理解いただくことが、百の講釈よりも早くて大事だと思うからです。
また、農業やお米作りへの関心を更に高めて頂けたり、消費者の皆さんの故郷代わりや、気分転換に役立てて頂ければ有難いと思っています。
お米や主な調味料なども無料で提供して、食事は、原則、利用者の自炊。自炊が面倒な方は、村営の温泉やホテル、或いは近くの飲食店を適宜ご利用頂くことにしています。
開設して30年余り経ちましたが、長い方は1ヶ月を超える長期逗留や、何度も再訪下さる方もあります。気分が悪ければ再訪や長期逗留は無いのですから、嬉しい限りです。
また、受け入れる我が一家は、居ながらにして訪問下さる方から多様な価値観や生き様を吸収することができ、効率的な視野の拡大が得られ感謝しています。
冒頭の名古屋のグループの中に、15年位前に親子4人で逗留下さった方がおられました。その時幼稚園児だったお子さんも今回ご一緒でした。
その時のご夫婦のお子さんへの接し方は、私にとって「目からウロコ」でした。そして、もっと早く教わっていればと、我が子育てを大いに反省したことを思い出しました。そのお子さんは、現在札幌の名門・北大生とのこと、矢張り立派に成長されており感激ひとしおでした。
すでにご利用下さった方も、始めての方も、時間が取れれば、いつでも我がロッヂをご訪問、ご活用下さい。お待ちしています。