13年3月/新型スーパーこまち
ポンコツ除雪機大活躍です。 【 PDF版 】
先月の2月号で「この冬は雪が多い」と報告しましたが、2月に入ると除雪機を一度も使わなくてよい週もあり「早く春が来るのでは・・・」と思わせる日も多いでした。 ところが、2月下旬になって大寒波が襲来。秋田の高速やJRも除雪作業が追いつかず大混乱しました。
秋田では雪が少ない地域に属する我が村も、24日には、地吹雪と除雪遅れで、一時は通行不能・孤立状態になりました。でも日曜日だったことで、実害が少なくて幸いでした。
ところで、道路は、公共で除雪されますが、倉庫敷地は自家除雪です。
翌月曜の朝は上の写真のように出荷作業や荷受けのトラックが入れるように早速除雪作業に取り掛かりました。 新雪は30センチ程度でしたが、倉庫の風下などの吹き溜まりや、屋根からの落雪がある場所は1メートル近くに達していました。
倉庫敷地の進入路や広場は300坪を超え、この程度の積雪量になると、数十万円クラスの家庭用小型除雪機では、なかなかラチがあきません。
田圃で使う大型のトラクターや、バックホーなど建設機械を使った年も過去にありましたが、これらの機械で無理矢理雪を積み上げるて雪を固めると、堆積させた雪はいつまでも融けず、雪置き場が足らなくなるという問題が出ます。
このため、除雪はやっぱり雪を吹き飛ばす方式である専門の除雪機が一番。 しかし、このクラスの除雪機は新車だと百数十万円。日本政府のように50兆円の収入で100兆円の予算を平然と組む勇気は我々平民にはナシ。
そこで、数年前に新潟の豪雪地域で20年近く働いた除雪機を10万円余りで手に入れました。 値段相応のオンボロですので、車体もエンジンもしょっちゅう自分で修理する必要がありますが、威力抜群で助かっています。
この修理もまた冬の愉しみのひとつ。そうこうしている間にもうすぐ春です。
スーパーこまちで黒瀬農舎へ。
黒瀬農舎ではお米をご利用下さる皆さんに、田圃や精米貯蔵の状況を気軽にいつでも公開したり、気分転換にご家族で随時訪問頂けるように、無料の逗留空間としてロッヂを準備しています。
また、これとは別に冬の「ナマハゲと地吹雪ツアー」、初夏の「白神山地ブナツアーと田圃公開」、秋の「ブナ植栽の集い」など農舎主催の恒例イベントを行っています。
世界遺産・白神山地の新緑を訪ねるブナツアーと田圃公開は、隔年実施としていますので、昨年はお休みでしたが、今年はその実施年に当たります。
時期は、春が遅い年であっても、林道の残雪が消え、ブナの森に入り、ブナの新緑が愉しめる6月末から7月始めの土日の実施が恒例です。 正式すれば改めて通信などでご案内しますが、今のところ6月29日30日の土日となる見込みです。
ところで、今年の「ブナツアーと田圃公開」に関して2つのことがあります。
一つ目は、今月16日のJRのダイヤ改正に合わせて、秋田新幹線の「こまち」の車輌が新しくなります。
導入される新型車両「E6系」の列車の名前は「スーパーこまち」と称するらしいですが、最高時速が宇都宮-盛岡間で日本最速の300キロ、来年には320キロに上がるため、現在のE3系の「こまち」と比べて「スピード感を表して命名し、車両のマークも赤と銀の曲線で、平安時代の歌人、小野小町をイメージしたデザインに仕上げた。」とJRは発表しています。
二つ目は、この時期の田圃公開は、田植えを終えた後、急いで行わなければならない除草作業の前半の目処がたつ時期に当たります。 無農薬栽培の場合、この除草作業が一番の難題ですが、最近は除草作業の応援に来て下さるパートの熟練の女性が年々急激に減少しています。 若い女性は、この手取り除草は、例え来ても、数日で音を上げ、高齢化が進み人手が足らなくなってきました。
そこで、今年から我が家も「鴨」を導入しようと予定しています。 有機栽培の仲間の中には、以前より鴨を使っている方もいますが、鴨の除草にも色々難点があります。 導入すれば、「生き物を飼う」ということで、早朝の放鳥、夕方の収鳥、餌やり管理など一日も明けられないこと。
鴨が、カラスやイタチなどの野獣から守る対策が大変。また、鴨を導入したとて、幾分手取り除草が軽減できる程度で、完璧な除草が出来る訳ではない。などの問題があります。 しかし、余りにも除草のパートさんの人手不足が深刻で、鴨の協力を得る必要が出てきた。という訳です。
すでに1000羽程度の鴨のヒナを予約し、昨秋から鴨に危害を加えるカラスや野獣駆除のために、狩猟免許や猟銃免許の取得に時間を費やしたところです。
予定通り無事に計画が進めば、このツアー時期には、田圃で働いている鴨の姿を楽しんで頂けると思います。
上に述べたように、ツアー日程などの詳細は、正式決定次第ご案内しますが、都合のつく方は「スーパーこまち」に乗って「鴨除草」をお訪ね下さい。