15年6月/春作業のスナップ

好天続きで、田起し田植えも快調です。PDF版

土曜、日曜日の田植えは子供たちも田圃です。小2と、幼稚園児の4才と5才の3人孫も苗箱洗いのお手伝い。
土曜、日曜日の田植えは子供たちも田圃です。小2と、幼稚園児の4才と5才の3人孫も苗箱洗いのお手伝い。

北海道や東北に30℃の真夏日が4月に出るなど今年は各地共に早々と夏がやってきたようです。
この傾向は5月に入っても収まらず私たちの地域も普段の年と比べると高温、好天が続いています。
お陰で、苗作り、田起し、田植えなどの春作業は、いつになく順調に進みました。

季節外れの夏日や好天続きのこの天候は、果たしていつまで続くのか、急に転じて、牙をむくのではないかと心配が募ります。

ところで、作付けに先だって、今年も念のため投入する各有機資材原料の放射能検査を行いました。
そもそも、有機資材の原料は、魚粕などの魚関係、菜種や大豆粕、米糠、ウズラの鶏糞などですが、これらの原料を単体や組み合わせて複合させるなどさせた上で、そのまま、または発酵させて有機肥料の製品が作られます。
この検査で判ることは、矢張り今でも、原発事故地に近い産地のお米の精米が多いと思われる関東産の米糠が含まれている有機肥料にはセシウム含有が高い傾向が伺えます。
セシウム137の半減期は30年と長期にわたると言われていることからすると当たり前のことですが、人々の意識の上では年々風化している放射能汚染問題は、終結の先は実際にはまだまだ、ずっとずっと先のことだと実感させられます。

今年の田植えは、5月23日より始めました。好天に恵まれてすこぶるはかどり5月28日には全部の田植えを終えることができました。
田植えを終えると間髪入れず除草機掛けを行って、雑草の発生を抑え、田圃の周囲に脱走防止用のネット張りなど5日頃にカモを放鳥するため準備に追われます。

 

春作業のスナップ(お米のふる里をお訪ね下さい。)

クローラトラクターによるプラウ作業
クローラトラクターによるプラウ作業

私たちの地域は、かつての八郎湖の湖底そのものを耕していますので、海抜ゼロメートル以下の田圃です。
太古から湖底に堆積した水草など有機質や微量要素に富んだ肥沃な土質ですが、排水が悪くぬかるんで機械が動きぬくい土壌です。
私たちが移り住んで耕作を始めた40年前は、国産の農業機械には使える物がなく、フードやファーガソンなど外国製の大型農機具を、湿潤な田圃で使えるように改造して使う他ありませんでした。
私たちよりも5,6年前の干陸直後に米作りを始めた農家によると、トラクターが沈車し、別のトラクターやブルドウザーを持ってきて引っ張ったが上がらず日が暮れた。
翌日作業を再開しようと思って田圃に仲間が集まったら、トラクターが埋没してマフラーだけが見えていた。・・・・・・こんなエピソードをよく聞いたものです。
私たちも、手植え田植えの作業中に腰まで土に埋まることもある状態ですから、改造したトラクターやコンバインは泥沼のような田圃に沈車することが度々で、作業時間よりも機械を引き上げるのに費やした時間の方が長いのが普通でした。

クローラトラクターによるレベラー作業 (レザー光線により田圃を平らにする作業)
クローラトラクターによるレベラー作業
(レザー光線により田圃を平らにする作業)

綾小路きみまろ氏ではないが「あれから40年」
今では、田圃の排水を促進するための暗渠工事や国産の優秀な大型農業機械の開発などで、当時には想像もできなかった、効率で快適な農作業が出来るようになりました。
とは言っても、一般の地域に比べると田圃はぬかるんでいますので、雨が降ると1週間は田起しに入れなくなります。

このためゴムクローラのトラクターで晴天の間隙を縫って迅速な作業に努めています。
また逆に、湖底の微量要素に富んだ土質によって病害虫に強い健康な稲が出来る利点があるので、安全で美味しい有機栽培の米作りに生かしています。

下欄に来月の田圃公開と白神山地のブナツアーの案内をしていますが、この時に限らず、これから9月末までご訪問頂くには適した時期です。
お食べ下さっているお米のふる里を機会を作ってご家族で是非お訪ね下さい。

 有機肥料の撒布作業
有機肥料の撒布作業

 

田圃公開と白神ツアー日程概要

7月2日(木) カモの激励など (午後2時頃集合、夜夕食交歓会)
7月3日(金) 白神ツアー     (朝7時半出発、16時解散)

☆残念ながら、ロッヂの無料宿泊はすでに予約で満室になりました。ツアーへのバスなどの定員はもう少し可能です。(これが満員になり次第受付終了です)
今後参加申込みの方は近くのホテル宿泊(1人五千円前後自己負担お願いします。)
☆ホテル宿泊者もロッヂ宿泊者も、夕食懇談会など宿泊以外の行動は同一です。ご安心下さい。
☆八郎潟駅まで送迎致しますので、到着時間などお知らせ下さい。