発芽玄米の作り方

発芽玄米とは?

発芽玄米。(写真でわかりやすいように)少し芽が出すぎた状態です
発芽玄米。(写真でわかりやすいように)少し芽が出すぎた状態です

発芽玄米とは、その名の通り玄米を水に浸けて発芽させた状態にしたお米です。

一度水に浸けて発芽させてから乾燥させた状態の「発芽玄米」はスーパーなどでも市販されてもいますが、発芽させるだけですので、玄米を買ってきて自分で発芽させることもできます。
(当然、発芽させるのに1~2日程度の時間が必要となりますが、基本的にはそれほど難しくはありません。)

発芽玄米は、栄養成分ギャバが多く含まれると数年前から話題となっています。

発芽玄米は身体にいい?

発芽玄米にすると、玄米と比べて「γ-アミノ酪酸(GABA)」が3倍程度(白米と比べると10倍)含まれます。
γ-アミノ酪酸(GABA)には、血圧を下げる降圧作用や神経の安定化させてリラックスさせる効果、その他コレステロールを下げる作用などがあると言われています。

その他に、食物繊維も玄米より1割程度増えます。

発芽玄米にすることの栄養価以外のメリット

健康面だけでなく、いいこと尽くめの発芽玄米。身体にいいこと意外にも、発芽玄米にするメリットがあります。

▼美味しさ
発芽玄米にする過程で酵素が活性化されることにより、玄米に含まれるデンプンやタンパク質がブドウ糖やアミノ酸になることで、玄米と比べて、うまみや甘みが増えて美味しく食べることができます。

▼炊きやすさ
発芽玄米にすると、しっかり給水されてお米自体がやわらかくなっているので白米と同じように炊けます(炊飯器の場合は白米の炊飯設定で炊くことができます)。
従って、白米と混ぜて炊くことも容易となります。
ですので、玄米食に興味がある方には、発芽玄米の利用もおススメしています。

なお、発芽玄米は炊飯器で白米と同じように炊くことができます。「自宅で作ると美味しい!発芽玄米の作り方」のページで、炊き方も紹介していますのでぜひご覧下さい。

▼食べやすさ・消化の良さ
しっかりと給水されているため、炊き上がりも軟らかく、そのため通常の玄米よりは消化も良くなっています。
また、炊きやすさでも紹介したとおり、白米と混ぜて炊くことができるので、白米と発芽玄米を半分ずつ、などと混ぜて召し上がれます。

そのため、特に玄米食をはじめたばかりの方で、玄米を食べなれていない方には発芽玄米がおススメです。

まずは白米に3割程度混ぜて、慣れてきたらだんだんと発芽玄米の割合を増やしていけば、スムーズに玄米食に移行できます。

自宅で作れる発芽玄米/お店で売っている発芽玄米との違い

スーパーなどでも発芽玄米になった状態で袋に入って売られています。 ただ、市販の発芽玄米は、一度発芽させたお米を保存性を高めるため乾燥させたり、半乾燥状態で脱酸素や真空包装をしています。
このようにすると、発芽玄米の状態での販売(長期常温保存)は可能となりますが、作りたての発芽玄米の味が落ちる上に、値段が高くなります。

そこで、黒瀬農舎では、完成まで少し時間はかかりますが、自宅で作る発芽玄米をお勧めしています。(技術は不要なので簡単に作れます)

発芽玄米は冷蔵庫で1週間程度は持ちますので、まとめて作ることもできます。

お米をご購入の際に、ご希望の方には、発芽玄米の作り方のパンフレットをお送り致します。
ご希望の方はご注文時に「発芽玄米のパンフレット希望」とお申し付けください。(オンラインショップでご注文の際は、備考欄にその旨お書きください。)

発芽玄米の作り方

水に漬けた状態の玄米
水に漬けた状態の玄米

▼材料・必要なモノ
-玄米    必要量。初めての場合は2-3合がいいと思います。 ※玄米を発芽させると1.3倍~1.5倍程度の量に増えます(2合の玄米を発芽させると3合前後になります)
-ざる・ボール ざるとボールは、玄米が水を吸うと容積が増えるため、しっかりと水に浸る大きさに余裕があるものにしてください。
-フキン    ザルを覆える大きさのもの

▼手順(時間はスタート時からの経過時間)
-スタート
玄米を洗った後、玄米をザルに入れ、水を入れたボールの中にざるごと浸す

-12時間後
玄米を水から上げて軽く洗い、水を交換する。(面倒なら省略可能。夏場など発芽臭が気になる場合は交換して下さい)

-24時間後
玄米を軽く洗い、今度は、ボールには水を入れず、玄米の上に、水に浸したフキンを掛ける。(玄米の表面が乾かないようにして放置し、途中でフキンが乾き気味になった時は、適宜水を打つ)

-36時間後
10粒に1粒程が0.5から1ミリ程度芽が出ていれば、完成 (芽の出すぎに注意!!)

夏場は36~40時間、冬場は44~48時間後が完成の目安です。※気温や水温により発芽までの時間は大幅に変わります。

※冬場は最初に水をはる時、水を交換するときに、33度以下のお湯に漬けると発芽が早く進みます。(お湯の温度が熱すぎるとお米が発芽しなくなります)

発芽玄米の保存

常温ではどんどん芽が出てしまいますので、完成後すぐに炊かない場合は、水を切り、タッパなどに入れて冷蔵庫で保管してください。1週間程度は保存可能です。 ※もっと長く保存したい時は、1回に使う量に小分けして、ポリ袋で冷凍保存することも可能です。

発芽玄米の炊き方

白米と同じように炊けます 発芽玄米の水加減は、普通の白米を炊くのと基本的に同じで構いません。水の量の微調整はお好みで行って下さい。

なお、炊飯器の設定は、玄米炊飯ではなく白米炊飯で構いません。

計量方法

発芽させて完成した状態の発芽玄米を計量カップで計ります。

また、白米と発芽玄米を混ぜても構いません(白米2合と発芽玄米1合など)。 白米を食べ慣れている方は、発芽玄米だけを食べるよりも最初は白米と混ぜた方が食べやすいと思います。

提携米通信では、25年くらい前から発芽玄米の作り方を何度も紹介してきていますが、その間に何度もレシピが進化してきています。
その理由は、私のレシピを見て発芽玄米ファンになった会員さんが経験や工夫をメールやお手紙で寄せて下さったというお力添えによるものです。
最初と比べると、実に手際の良いシンプル手軽になりました。お知恵を下さった皆さんに感謝します。