最近何かと話題の萌え米。
パッケージ(米袋)に萌え系の女の子の絵が描いてあるお米で、我が家と同じ秋田県の「JAうご」が結構力を入れて売っています。
#左の写真がパッケージ(米袋)
「発売1カ月で2年分の米が売れた!!」なんてニュースを見たのですが「本当かよ?」と思って調べてみました。
“萌え効果”で大ヒット 米や焼酎に美少女イラスト
9月末にホームページで予約受け付けを始めると問い合わせが殺到。JAうごの年間販売量は13-14トンだが、わずか2カ月余りで約32トンを売り上げた。
(一部抜粋・MSN産経ニュース)
と言うことで、確かに例年の2倍以上売っているようです。
が、、、しかし、13-14トンという年間売り上げが本当に「JAうご」の例年の売り上げ額なのでしょうか?
っていうか、どう考えてもそんなわけないのです。
なぜなら、14トンと言えば、我が家の米の収穫量の半分以下
いくら「JAうご」が小さい農協だからと言え、さすがにその程度の販売量ってことはありえません。
※「萌え米」の32トンですら、我が家の米の収穫量以下です。
そんなわけで、おそらく13-14トンと言うのは、「JAうご」の産直分のみ(もしくはネット通販のみ)の販売量ではないだろうかと考えられます。
ちなみに14トンと言えば、毎月15kgずつ米を買う家族(3-4人家族)が70軒いれば達成できる程度の量です。
この量であれば「JAうご」の産直は、地元出身の人やその友人や知人などが買っていた程度だと思います。
また、昔の新聞によると「JAうご」の2006年の米販売額は8億円。
その後の米価下落や生産量の減少があったとしても、今でも7億前後の売り上げはあるはずです。
それに対し、萌え米の2ヶ月間の販売量32トンは、金額にすると約1700万円程度でしかありません(5kg2700円で計算)。
従って、『「萌え米」は本当に売れたのか!?』というのは、
- 確かに「JAうご」の産直(ネット通販)の2年分を1ヶ月売った。
- ただ、産直(ネット販売)は「JAうご」の米の販売のごく一部。
全体で年間7億の米販売額に対して、元々の通販売り上げは1千万円以下、
萌え米になっても1.7千万円(全体の2.5%)
と言うことみたいです。
ネットでよく見かける「発売1カ月で2年分の米が売れた!!」というのも、嘘ではないけど、話題性を出すために、誇張した表現が使われたんじゃないかと思います。
2008年12月18日のasahi.comでも『萌え米」高齢化の町救う、ひと月で2年分販売 秋田(元記事はすでに削除されてます)』という見出しが使われています。
#高齢化の町が救われるほどの売り上げではないと思うけど。。。
そんなわけで、第二、第三の「萌え米」を作ってもバカスカ売れるものでもなさそうです。。。残念(笑)
追記(2009年7月):
その後の萌え米の売上に関するニュースを見つけたので新たなBLOG記事を書きました。
興味のある方は『【検証】続・「萌え米」は本当に売れたのか!?』もご覧下さい。
=====
黒瀬農舎オンラインショップ
安心・安全・美味しいお米を秋田・大潟村から
★無農薬・減農薬のお米をお届けしています。