農業と経済11月号に載っていた「大規模水田作経営における米販売の特徴と留意点(宮武恭一)」を読みました。
『(消費者に直接販売するケースでは)繰り返し購入してくれる購入者は限られること、リピータが高齢化したり子どもが独立したりして購入量が減ることも多いことから、絶えず新規顧客の開拓に努める必要があります。また、小口販売では出荷業務に人手とコストを要することから…』
と言うのは実際に小口販売を行っている自分としては、まさにその通りで、本当に悩ましいところです。
本文では、そのような制約がある中で、規模拡大と共に大口販売にシフトしていく複数の経営体の事例を紹介しています。
確かに規模を拡大していくと、小口販売だけではお客さんの数が増えて新しいお客さんを探すハードルがさらにあがり、また出荷の手間も増えます。
したがって大口販売にシフトしていくのは当然の流れかもしれません。
ただ、自分としては、できるだけ消費者に近いところに届けたいので小口販売を中心として行きたいと思っています。
自分自身は農業経営において営農面積や売上の拡大を目的・目標とするつもりはありませんが、しかし一方で、栽培コストを下げるためにはある程度の規模への拡大は必要だとも思っています。
直接食べる人に届ける(小口)販売を続けるにはあまり大きな規模にはしたくないけれど、栽培コストのためにはある程度の規模が必要となる。なんともジレンマを感じるところです。
これからも農業を続けていくためには、規模のバランス、販路のバランスが重要になりそうです。
この冬の検討課題としたいと思います。