FAQ:玄米ごはん(パックごはん)の美味しさ

秋田・大潟村で農薬不使用のあきたこまちを栽培している黒瀬農舎です。
FAQでは、たまにお電話などで頂く質問への回答を共有したいと思います。

<質問>
「黒瀬農舎の玄米ごはん」(パックごはん)はどのように炊いていますか?
家で炊く玄米よりもやわらかくて美味しいのですが、玄米ではなく一分搗き程度に軽く精米したりしているのでしょうか?

自宅では圧力鍋など色々と試していますが、パックごはんが美味しいので家でも同じように炊いてみたいです。

2013_prod_gengohan550<回答>
我が家で2年前から販売している1食ずつにパックになっている玄米ごはんは、以下のような工程で作られています。

洗米・吸水
→圧力釜で炊飯
→1食ぶんずつパックに詰めて密封
→レトルト殺菌(加圧加熱殺菌/120℃)

特に軽く精米するなどはしておらず、我が家で普通に販売している玄米をそのまま炊いています。

ご家庭で圧力鍋を使う方もいると思いますが、
自宅で炊くのと大きな違いは、最後の「レトルト殺菌(加圧加熱殺菌/120℃)」という工程です。

 

レトルト殺菌を行うと、湯煎(100℃)で死滅しない菌を殺菌でき、長期間の保存が可能となります。
しかし一方で、調理済みの食品に対して、再度120℃で数十分(20分程度)の加熱を行うため、レトルト殺菌を行うと、殺菌前より、質感(食感)が軟らかくなり、味も落ちてしまうのが一般的です

 

ただ、この「玄米ごはん」の場合は、元々硬めになってしまう玄米のため、
レトルト加工で再加熱したことで、結果的に食感が軟らかくなり、加工前より軟らかくなっているようです。
(味についても、玄米自体の味が強いので、レトルト加工してもそれほど味や風味が飛ぶこともありません。)

通常は、味や食感を損なうことが多いレトルト加工ですが、「玄米ごはん」に対しては、それがプラスに働くことで、美味しい「玄米ごはん」に仕上がっています。
(ただ、レトルト加工には大型の専用装置が必要なため、ご家庭で同じ方法を再現することができません。)

ちなみに、白米を同じ製法で調理・殺菌すると、軟らかくなりすぎてベチャッとした仕上がりになり、さらに表面が加熱したことで少し黄色くなってしまうので、商品化できていません。(スーパーなどで売ってる「○○のごはん」は、また別の加工方法で作られているようです)

ご参考になれば幸いです。