30代からの安全志向

日本政策金融公庫が年2回「消費者動向調査」というので、食の志向調査をしているわけですが、年代別の志向がこちら。

201601_anzen

個人的に面白いなーと思ったのは30代で安全志向(中央)が急に伸びています
一方で、健康志向(一番左)は30代ではそれほど伸びていません。ぐっと増えるのは50代から。

つまり、30代で安全志向に行くのは、健康に気を使って安心・安全なものを欲している、ということではないんですね。

ここからは想像になりますが、おそらく30代で安全志向が伸びるのは、子供と関係しているのではないでしょうか。
ちょうど30代ぐらいで妊娠したり子育てが始まるタイミングで、食生活の変化(志向の変化)が起きているんじゃないかなーと思っています。

我が家のお米を新たに購入する人の話を聞いても、また有機食材の販売などをしている会社の方と話していても、妊娠・子育てが購入のきっかけとして多くあがってきているので、あながち間違ってないのでは、と思っています。

農産物は、基本的に毎日食べる日常使いの商品です。(果物などは嗜好品かもしれませんが)
つまり何か生活環境の変化などのきっかけがないと、日々のルーチンの中で同じようなものを選び続ける方が多いと思います。

一方、妊娠・出産などの環境変化で志向に変化があるタイミングで、消費者が望むニーズ(妊娠・出産の場合は安全性)とうまくマッチすると、新たに選ばれる可能性も高くなると思います。

個人的にはできればこの妊娠・出産を迎える家庭に我が家のお米をお届けできればなーと思っています。

 

ちなみに、妊娠・出産世代の安全志向に限らず、例えば学生が就職するタイミングで忙しくなって食生活が変化したところに、その世代の食の好みと簡便性が組み合わさった商品を提供するとか、とか、結婚するタイミングで夫婦2人家族用に適したボリュームの商品を提供したりとか。
そのようにすると、うまく農産物も売り込んで行けそうな気がします。

農業政策などの最新記事8件