本日の日経1面の「食と農」と言う特集に少しだけコメントが載りました。
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生産政策に参加せず、減反補助金をもらわずに営農をしている立場でコメントさせてもらいました。
記事の中では、生産調整など行わなくても『活路はある。』として我が家の無農薬栽培での産直販売(通信販売)が紹介されています。
ただ、我が家の経営は、わかりやすい事例として紹介されただけで、当然ながら、無農薬&産直だけが生産調整廃止後の活路ではありません。
産直や無農薬栽培などもせず、卸や小売店などの販路をしっかり開拓し、減反に参加せずに自活している農家さんもいます。
競合は少ないけどマーケットも小さな超ニッチな世界に逃げた我が家より、米の商売の王道で補助金に頼らずしっかり勝負している農家さんの方がすばらしいと思います。
また、「何らかの制約があって生産調整に参加できなかったのか?」と誤解されていた方がいたので補足すると、我が家にしても、上に書いた農家にしても、生産調整に参加して補助金をもらいながら、今のような営農・販売を続けることも可能です。そして、そちらの方がリスクが少なく、経済的には有利だと思います。
ただ、そうはせず、自分の思想にあわない生産調整には参加しない道を選びました。
そして、最後に、現在生産調整に参加している農家でも、生産調整に批判的であったり、補助金をもらわず自立したいと言う農家も一定数いることを知っておいて欲しいと思います。
ただ、先日のブログにも書いたとおり「補助金に歪められた米価」によって、補助金をもらわないと経営を成り立たせるのが厳しい状況になっているから、やむを得ず生産調整に参加しています
「米は日本人の主食だから米農家は無条件で保護されて当たり前」と言う間違った考えの農家も多いは事実ですが、上記のように望まない生産調整参加者も少しはいることをわかってもらえるとありがたいです。
そして、そのような自立したい農家が自立できない環境と言うのは一刻も早く解消されるべきだと思っています。