参議院選挙が始まりました。
今回はTPPはともかく、農業政策はあまり争点になっていないようですが、気になったので各党の農業政策をまとめてみました。
掲載順は、比例代表(全国区)に出ている政党を、届出順に並べています。
各党のHPに載せられた情報をもとにしています。見落としている部分もありますが、その場合はお許し下さい。
なお、政策のボリューム的に大きい場合は、要約集から転載したり、各項目の見出しのみ転載させて頂きました。
●みんなの党(みんな)http://www.your-party.jp
「《アジェンダ2013》みんなの政策(要約版)」」林業や水産業含めて全13項目の具体的な政策は「《アジェンダ2013》みんなの政策(完全版)」に記載されています。
TPP後も持続可能な農業ヘ
農協改革を断行。農協を農家支援部門と金融部門に分離。分離後の金融部門は金融庁所管とし、一般金融機関と公正な競争を実施させます。
コメの減反政策を段階的に廃止。価格下落分は、当面生産者への直接支払いで補填します。
株式会社の農業参入を原則自由化し、農地の所有も認める一方で、無責任な撤退リスクを踏まえた制度設計を行います。
(「《アジェンダ2013》みんなの政策(要約版)」より)
※要約版、完全版共に下のリンク先からPDFファイルを開くことができます。
http://www.your-party.jp/news/office/002185/
●民主党(民主)http://www.dpj.or.jp
「参議院選挙重点政策」(マニフェスト完全版)その他、マニフェストではないですが、民主党政策集として、もっと詳細な政策を打ち出しています。
●「食料自給率50%」をめざしつつ、農業者戸別所得補償の法制化、畜産・酪農所得補償制度の導入検討、6次産業化などによって所得の安定・向上をはかり、新規就業者を増やします。都市農業を振興します。
●路網整備、森林施業集約化などによる国産材の利用促進をはかり、「木材自給率50%」をめざします。漁業者所得補償制度や省エネ・省コストな漁船導入支援などにより、漁業経営の安定をはかります。
「参議院選挙重点政策」(マニフェスト完全版)http://www.dpj.or.jp/policies/manifesto2013
民主党政策集 > 農林水産
http://www.dpj.or.jp/compilation/policies2013/50068
●新党大地(大地)http://www.daichi.gr.jp
農業政策は特に掲載されていませんでした。
(もし、見落としていた際は教えて下さい)
●社会民主党(社民)http://www.sdp.or.jp
2013年参院選 選挙公約(ダイジェスト版)
-農林水産業で戸別所得補償を法制化し、地域再生の柱に
-「第1次産業への若者の就労に対し、給付金拡充で所得支援
(2013年参院選 選挙公約(ダイジェスト版)http://www5.sdp.or.jp/policy/policy/election/2013/ より)
細かい内容は、選挙公約総合版(環境・みどり・農林水産業)に掲載されています。
http://www5.sdp.or.jp/policy/policy/election/2013/commitment/
●生活の党(生活)http://www.seikatsu1.jp
参院選政策項目一覧各項目の詳しい内容は上のリンク先に載っています。
個々の農林漁業者を大切にしつつ国民の食の安全と安心を確保する
1.食料の完全自給を目指す
2.食の安全の確保
3.農業者戸別所得補償制度の法制化
4.農業の6次産業化の推進
5.農林漁業と再生可能エネルギーの兼業支援
6.農協等改革の推進
7.持続可能な林業・漁業の推進
生活の党政策パンフレットより
http://www.seikatsu1.jp/political_policy
●みどりの風(みどり)http://mikaze.jp
みどりの風の約束(政策集)
森や田畑、海の資源経営(農林漁業再生)
食の安全をつながる自然と調和した農林水産業等自然資源活用産業を支援。
日本の農林水産業を成長産業に育て、若い世代へのバトンタッチを実現。
荒廃した森の再生に取り組みます。
・戸別所得補償制度の拡充
・農山漁村における6次産業化推進
・資源管理に重点を置いた漁業の振興
・豊かな森の創造・国産木材の活用推進
・植林国民運動の推進
・水資源の保全
(みどりの風の約束(政策集)より)
なお政策集に書かれた上記以外に、具体的な記述はありませんでした。
●自由民主党(自民)http://www.jimin.jp
内容が具体的だったので、少し長かったですが、すべて引用しました。
参院選2013選挙公約
さあ、農山漁村の底力を取り戻そう
古来、農山漁村は、美しい国土を守り、日本が誇る文化を育んできました。
「生命の産業」農林水産業を、生産する喜びを実感できる成長産業に!
●「農業・農村所得倍増目標10 カ年戦略」を基に、政策総動員と現場の力で、多様な担い手の育成、地域や担い手の所得倍増、食料自給率・自給力の向上を図り、生産する喜びを実感できる農業・農村を目指します。
●国土保全や水源涵養、集落機能など、農業・農村が果たしている多面的機能を維持することに対して直接支払いを行うため、「日本型直接支払い制度」の法制化を進めます。
●農地集積を進め、今後10 年間で、担い手利用面積が全農地面積の8割となる効率的営農体制を創ります。再生利用可能な耕作放棄地のフル活用を図るとともに、農業農村整備事業を推進します。
●今後10 年間で、資材・流通面等での産業界の努力も反映して、担い手のコメ生産コストを現状全国平均(1万6000円/60kg)から4割削減します。法人経営体数を2010年比約4倍の5万法人にします。
●新規就農し定着する農業者を倍増(年間1万人から2万人に)し、多様な担い手が共存する構造を創ります。
●農商工連携・地産地消・6次産業化を推進します。2020 年に6次産業の市場規模を10 兆円(現状1兆円)に拡大し、農林水産物の高付加価値化と食品関連産業の成長の取込みにより、農業・農村の価値の倍増を目指します。
●現実的・具体的な「国別・品目別輸出目標」に基づき、2020 年に農林水産物・食品の輸出額を1兆円(現状4500億円)にすることを目指します。
参院選2013選挙公約より
https://special.jimin.jp/political_promise/#agriculture
林業、水産業、農産漁村への定住促進については上記ページに別途記載があります。
●日本共産党(共産)http://www.jcp.or.jp
日本共産党の改革提言2013年参議院選挙各分野政策(農林漁業)に、さらに詳しい内容が記載されています。
日本農業の再生に向けた本格的な振興策を
安倍首相は、「10年で農業・農村の所得を倍増する」などと言い出しましたが、その柱は、1960年代以来の古びた「農地集約による大規模化」政策の「焼き直し」にすぎません。TPP参加で農業生産を減少させながら、所得が倍増するなど絵空事です。
日本共産党は、農林漁業の本格的な再建、食料自給率の50%台への引き上げを国づくりの柱に位置づけ、価格保障と所得補償の拡充や後継者育成支援を柱にし、家族経営でも、大規模経営でも成り立つ本格的な農業振興策をすすめます。
―基幹作物である米作経営の安定を農業再生の出発点と位置づけ、過去3年の生産コストの平均を基準とし、販売価格との差額を補てんする「不足払い制度」を創設します。農業の多面的な機能を正当に評価した所得補償を組み合わせて実施します。
―畑作、畜産、果樹、野菜などでも価格保障と所得補償を拡充します。
―「新規就農者支援法」を制定し、新規就農者に最大月15万円、最長5年間支給するなど、若者や定年退職者の就農支援を強化します。
「日本共産党の改革提言、より」
http://www.jcp.or.jp/web_policy/2013/06/2013saninseisaku.html
http://www.jcp.or.jp/web_policy/2013/06/2013.html
●公明党(公明)http://www.komei.or.jp
参議院選挙2013重点政策
農林水産分野で成長戦略を拡大
1)被災地における農林水産業の振興・復興加速化
2)経営所得安定対策を法制化
3)耕作放棄地を再生利用
4)担い手に農地集積を加速化
5)高付加価値化による地域活性化
6)農林水産物の輸出額を倍増
7)野生鳥獣・海獣被害対策を強化
8)都市の農業を振興
(参議院選挙2013重点政策、より)
http://www.komei.or.jp/campaign/sanin2013/manifest2013/economics.php
各項目の詳細はホームページに掲載されています。
●緑の党グリーンズジャパン(緑の党)http://greens.gr.jp
農業政策は特に掲載されていませんでしたが、環境、TPP・経済、と言う項目で、農業に関連した項目がありましたので一部抜粋しておきます。
(以下に転載した以外の詳細な内容は載っていませんでした)
『2013年参院選公約「いのちをつむぐ緑のプロジェクト」
-(環境) 開発・大量消費社会から環境保全型社会へ
-豊かな自然の恵みあふれる社会を子どもたちの手に-
・環境保全型の有機的な農・林・水・畜産業の振興に向けた支援策を充実させる。
-(TPP・経済) 経済成長至上主義からスロー・スモール・シンプルな社会へ
-地域でモノ・金・仕事が回る経済へ いのちと環境を壊すTPPは要らない-
・フード、エネルギー、ケア(※)の分野で仕事を創り地域から経済を活性化する。
※フード、エネルギー、ケア:「フード」は農林水産業や食 「エネルギー」は再生可能エネルギー、「ケア」は医療・介護・子育て・教育などを意味する。
(2013年参院選公約「いのちをつむぐ緑のプロジェクト」より)
http://greens.gr.jp/2013kokkai_info/7740/
●日本維新の会(維新)http://j-ishin.jp
2013参院選公約(マニフェスト)マニフェストに載っている以外に詳細な情報は見つけられませんでした。
【農業の成長産業化をめざす。】
政治が農業に直接関与するのではなく、保護及び規制の撤廃を通じて競争原理が働く環境を整備する。
消費者の視点、に立つ農政を進める。
1、農協の抜本的改革を進める。
2、減反政策の段階的廃止、輸出用米と飼料用米の戦略的増産を進める。
3、株式会社の参入(農地所有、技術指導、金融支援)を促す。
4、環境農業、中山間地域の農業に環境・国土保全機能をもたせる。
5、農業委員会を見直し、首長が一元的に管理執行できる体制に改革する。
「2013参院選公約(マニフェスト)、より」
https://j-ishin.jp/sp2013sangiin/
●幸福実現党(幸福)http://hr-party.jp
2013参院選主要政策集
参入自由化・競争力強化~TPP参加に向け、農業の競争力強化を図ります。~
○農業に個人や株式会社が自由に参入できるようにします。生産調整(減反)廃止と大規模化の推進により農業の生産性を高め、食料安全保障を強化するとともに、競争力を向上させます。
○現行の農家戸別所得補償は、農家の赤字経営を助長し、やる気をそぐことになるため、大規模専業農家を支援する制度に改めます。
2013参院選主要政策集
http://publications.hr-party.jp/files/policy/2013/001//origin/all.pdf
※PDFに直接リンクしています。
主要政策集に載っている以外に詳細な情報は見つけられませんでした。