『「儲かる農業」ってなんだろう?』と思うわけです。
儲かる農業としては、生産だけでなく、加工(二次産業)、販売(三次産業)を一貫する「六次産業化」が良く言われています。
確かに、自分で加工して、さらに販売すると利益率はガツンと上がります。
農家が初めて加工をして売ると「こんなに高く売って(利幅取って)いいの?」と喜んじゃうと思います(笑)。
そこで調子に乗って作りすぎて、その後に「なんでこんなに売れ残っちゃうの?」と言う在庫ロスに泣く農家も多いですが(笑)
(農産物はとりあえず市場に出荷すれば売れ残りと言うのはないので)
ただ、六次産業化して進めていくと、あることに気が付くと思います。
それは、農業やり続ける価値あるの?ってことです。
原料生産、加工、販売という3つの部門にわけて考えた場合、作るだけでは儲からないわけですから、、当然原料生産部門の利益は少ないです。
つまり、加工やそれを販売する部門(部分)で利益を生み出しているわけです。
と言うことは、むしろ農業(生産)を切り捨てて、加工や販売に特化した方が正解なんじゃないでしょうか?
つまり、「儲かる農業」を追求していくと、最終的には農業生産を辞めたほうが正解かも…?
確かに、農家が立ち上げて加工もやって成功している例を見ると、
生産部門はあまり規模拡大せず、原材料は周辺に契約農家を増やすことで対応しているケースが多いようにも思います。
「農家が作ってます」、「生産から加工、販売まで一貫してます」という宣伝もできるので、完全に生産を辞めてしまうことは販売面でマイナスになるかもしれませんが、農業で儲けるには、農業生産をできるだけ少なくして他の部門を増やすと言うのが正解なんでしょうね。
「いい農産物を作っていれば売れる」と言うのが正しいとは言いませんが、
農業で儲けるためには「いい農産物を作る事よりも、農産物をできるだけ作らない」と言うのもなんだか寂しい話しのような気がしますね。
儲かる農業=農業を辞めたほうが良い?
- 2012年12月28日
- 2014年10月13日
- 農業政策など