手作り味噌レシピ

手作り味噌作りのススメ

「手前味噌」・・・・・という言葉通り、家で作った味噌は実に美味しいです。 皆さんも子供たちと一緒に作ってみませんか。

子供たちと一緒に台所でワイワイと味噌作り!

親子のふれあい効果大。 子供に料理の楽しさを伝える効果大。
麹菌などの繁殖の原理にふれる理科・科学の効果大。
食の安全や農業や環境問題への興味を持つ人間作りの効果大。

・・・勉強よりも、愉しく作業させることで、「自立心」があり「工夫」ができる「自活力」のある子供に育ちます。

しかし、こんなことよりもっといいのは、なんせお味噌が旨いこと!!
そして、コツさえ飲み込めば味噌作りは実に簡単!

ぜひご自宅での味噌作りに挑戦してみてください!!

黒瀬農舎では、毎年冬に手作り味噌セットをお届けしています。
予約制で毎年10月末予約締め切り。1月末から3月にお米と一緒にお届けしています。
お米をご注文でない方も、ご希望があればお譲りしています。お問い合わせ下さい。
※ここでは、味噌セットと一緒にお届けしているレシピの内容を載せています。

黒瀬農舎・手作り味噌の作り方

味噌基本セット送付内容
-無農薬栽培「あきたこまち」の糀 1kg(脱酸素剤を入れています。)
-大潟村の大豆(無農薬栽培)   1kg
-自然塩 500g
(この材料で出来上がるお味噌は約3.5~4kgです。)

  • 味噌の仕込みは、一年中できますが、冬の方が、気温が低いので、雑菌の繁殖が少ないことと、ゆっくり熟成することで、コクのあるお味噌が作りやすいです。従って、カビが出にくい3月頃までの「寒仕込み」が練習には最適です。
  • 糀は、保存性を高めるために塩を混ぜた塩きり糀でしたが、「「甘酒」などに使いたい」という要望もあって、塩切せずに脱酸素剤を封入しました。冷蔵庫の野菜室で保管頂けば、梅雨過ぎまでは大丈夫です。
  • 糀は、黒瀬農舎の無農薬「あきたこまち」を原料に、山形県白鷹町の農産加工研究会の友人に作って戴きました。
    市販の糀は、外に花が咲き、糀菌が米粒の中に入っていず、見た目は良くても、力の弱い糀が多いです。お届けした糀は、米粒の中に麹菌を展開させた力の強い糀ですので、雑菌繁殖を押さえて、美味しいお味噌が作り易いです。

★印刷用PDF

用意するもの

味噌を仕込む容器

※容器は梅酒ビンや、味付け海苔の空き瓶でも可能ですが、使ってみると口が小さいので陶器の味噌壺(4リットル入れで2000円程度)が使い易くて理想的です。

味噌の作り方

■1-大豆の水浸け
傷大豆やゴミを除き、軽く水で洗い、その後水に浸ける。
<コツ>
*大豆の容積の4倍位の容器で水に10時間程度浸ける。容器が小さいと、一晩で大豆が膨れて、容器からこぼれます。

■2-大豆を煮る
miso_recipe01大豆は水を吸うと容積が2~3倍に膨れます。 この大豆を鍋でゆでる。若しくは蒸す。
*下の写真のように、電気圧力釜の「蒸し」機能を使うと便利。(1キロの大豆は7から8分で蒸し上がります。)

<コツ>
*ゆで(煮)加減は、大豆を2本の指でつまんでみて、軽くつぶれる程度。
*1キロの原料大豆は、煮豆にすると2.5キロ程度に増えます。(味噌の塩分計算で使う材料の中の大豆の重量は、乾燥大豆ではなくて、水を吸収した煮豆の重量を使います。)

■3-大豆をすりつぶす
miso_recipe02ゆで上がった大豆が熱い間に、「すり鉢」と「すりこぎ」などを使って大豆をつぶす。

<コツ>
*熱い間につぶす。
*少しツブツブが残っていても気にしない。
*我が家では、写真の電気モチつき器を利用。(写真のように「おしゃも」で、豆が逃げないように手伝う。)

<ウラワザ>
☆ゆで大豆を小分けして布袋や、大きめのフキンに包み、まな板上でビール瓶などで叩くのも便利
☆フードプロセッサーをお持ちなら、これを使えば手間いらずで最高です。

■4-大豆と糀を混ぜる
miso_recipe03大豆がつぶれたら、ボールにいれて「糀」と「塩」を加えて手で混ぜる。 大豆の温度が必ず40℃以下になってから(熱いと麹菌が死にます。)
糀は、袋に入っている脱酸素剤を取り除いてください。 また、糀が固まっていれば、モミほぐしてから使ってください。

<コツ>
*糀とすり潰した大豆・塩を手で練るように十分混ぜることがコツ。
*練り加減は、ギュッと握ってみて、指からニュッ とはみ出る位になるように「種水」(煮汁か、30℃に冷ました湯冷まし)を加えて調整して下さい。
*塩加減は、先ず、味噌の塩分は一般に10から14%ということを頭に入れておく。  塩が多いと、雑菌の繁殖は少ないが、まろやかに熟成するのに長期間必要となる。逆に、薄塩は早く熟成するが、カビなどつきやすい。
*添付の塩500グラムを全部使えば、塩分は12.5%程度です。また、100gを残した場合の塩分は、10.3%程度です。(塩 0.4kg ÷(茹で大豆2.5kg(乾燥大豆 1kg)+糀 1kg+塩 0.4kg) ≒10.3%

◎甘塩・辛塩の塩加減は、このように、ほんのわずかの差です。 (暑い時期の仕込みは11%より低い塩分にすると、カビる恐れがあるので注意。)
*従って、この行程では、自分で決めた塩加減に必要な塩の合計から、瓶の底と、仕込んだ味噌の上部に振る「振り塩」用として50グラム程度を除外した量を投入して下さい。

■5-壺に仕込む
miso_recipe05前日までに壺は熱湯で洗い乾かしておく。(夏場は直射日光で乾燥殺菌)
壺の底にパラパラと塩を振り、練り合わせた材料をボール状にまとめ、それを瓶に強く投げ入れ、一段毎に手で押して平らにしていきます。
(ここが大事! 味噌材料の中の空気を出すように詰込む(仕込む)のです。)

<コツ>
*お味噌は、大豆とお米を糀菌で発酵させる加工食品です。 従って、糀菌の働く条件である、空気(酸素)の量、熟成温度、塩の量の3つが、発酵に大きく影響して味を左右します。
*ボール状にして投げ入れたり、手で押す理由は、材料の中に空洞を作らないようにして、空気(酸素)を少なくして雑菌の繁殖を防ぐためです。

■6-出来上がり
材料の投げ込みと、手で押しつけて空気を逃がし、表面を平らにならす「仕込み作業」が終われば、表面に軽く塩を振り、空気を遮断するため味噌の表面にラップを貼りつけます。

<コツ>
*仕込んで2ヶ月程度すれば、たまに壺を覗き、表面に水が浮いてきた状態になれば、一度大きめのボールに移すなどして、全体をよく混ぜる「切り返し作業」をして下さい。(省略も可)
*切り返し時も、手でよく押して空気を逃がして、ラップを貼る。
*お届けした糀は、脱酸素剤を封入しています。冷蔵庫の野菜室で保管くだされば梅雨過ぎまでは十分大丈夫です。
*熟成中は、時々カメを覗いて表面に軽いカビを見つければ、表層をおしゃもで軽くかき混ぜる。(覗くのが遅れて、カビが多い時は、そのまま混ぜずに、強いカビの部分を捨ててから混ぜ、表面に軽く塩を振るなどの手当をすれば大丈夫。)
*食べ始められる時期は、塩加減と温度により変わりますが、2~3月に仕込むと早ければ9~10月頃から美味しくなります。

○時々なめて見て、味にまろやかさが出るなど好みの味になれば食べ始める。この時に、小袋やタッパに小分けして冷蔵庫で保管すれば、その味が保てます。(壺に入れたまま使い、味の変化を愉しむのもまた好い。)

*気温が高い時期に仕込むときは、容器、道具、手をよく洗うなど雑菌が付かないように、また、塩加減は、寒仕込みよりも少し多目にして下さい。(切り返し時などの時も、手・シャモジ・ボールなどが雑菌源にならないように特に清潔に。)